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ハイエンド譲りの性能とデザインでトレーニングから通勤通学まで。KASK SINTESI(カスクシンテシー)が入荷しました。

昨今のスポーツバイク事情と言えば、その一言目に出てくるのは「高くなった!」という言葉。
この価格高騰の波は車体本体だけにとどまらず、パーツやウェアまで自転車関連商品全般に及ぶ。

もちろん今回紹介するヘルメットも例外ではない。

ヘルメットも価格高騰!

ヘルメットブランドは多数存在するが、各社ともハイエンドモデルともなると4万円超が当たり前。
中には5万円を超えるものも少なくない。

何がそんなに違うのか?
いや、何がそんなに高いのか?というと

安全性能の高さ、軽さや涼しさ、デザインの良さ、カラー展開の多さ、調整機構の精密さ、高機能素材の使用などの違いが価格に大きく関係している。
ハイエンドモデルともなれば、これらのどの項目も平均して高いと言える。
それらに加え、もちろん原材料の高騰や輸送費、人件費うんぬんの影響も加味される。

こんなことを言ってしまうと薄っぺらく聞こえてしまうかもしれないが
つまりは「かっこよくて、性能が良い」ほど高いというわけだ。

そんな中、今回入荷したKASKのSINTESIというモデルが、その既成概念を良い意味で壊してくれるアイテムだったため紹介しよう。

一躍人気となったイタリアンブランドKASKとは

まずはKASKがどのようなブランドなのかを伝えていこう。

KASK社はイタリアに本拠地をおくヘルメットの設計と製造を行っている企業で、自転車だけでなく、スキーや登山に乗馬、そして建設現場まで幅広い分野において最先端のヘルメットを開発、生産をしている。

自転車用ヘルメットとしては、およそ10年ほど前にワールドツアーチーム「Team Sky」と共同でロードバイクヘルメットを開発。同チームが多くの勝利を挙げたことでチームそのものも世界的に大人気となり、そしてKASKも多くのサイクリストに支持されるようになった。

また日本人は欧米人と比べ一般的に頭の形が横に広く、ヘルメットをかぶると一見キノコのように見える「キノコ頭」になりやすいが、KASKのヘルメットはイタリア製でありながら、程よい横幅の広さで、日本人の頭にもフィットしやすく、そして「キノコ頭」になりにくいことから、日本のサイクリストにも人気となった。

恐るべき末弟「SINTESI(シンテシー)」

そんな中、今回紹介するのはロードバイク向けエントリーグレードのSINTESIというモデルだ。

ズバリ価格は¥15,400(税込)。
KASKのハイエンドモデルELEMENTOが¥52,800(税込)だから、価格だけで見れば3分の1以下だが、このSINTESI、正直¥15,400とは思えない価値がある「お値段以上のかなりおすすめアイテム」なのだ。

用途としては主にロードバイク向けではあるが、スポーティ過ぎないためグラベルバイクやシクロクロス、MTBから街乗り、そして通勤や通学まで問題なく使用可能。むしろカラーバリエーションが11色と豊富なため、街乗りや通勤・通学といった普段使いをされている方こそ手に取りやすいモデルと言える。

エントリーらしからぬ性能

もう少し掘り下げてみよう。

サイズはM(52-58cm)とL(59-62cm)の2サイズ展開。
※上画像、右側(SAHARA)がMサイズ、左側(GREY)がLサイズ

重量はMサイズで230gとかなり軽量。それもそのはず、同じKASKの中で約4万円の人気モデル「PROTONE ICON」とまったく同じ重量なのだ。ヘルメットの場合、重量だけでなくフィット感などにより実際に感じる重さは多少変わってくることが多いが、SINTESIは被ってみてもやはりネガティブな重さはほとんど感じない。他のモデルと比較すると若干深さがあり、被った際にしっかり包まれているような安心感がある。

後頭部にあるサイズ調整ダイヤルは他のモデルと比較してやや大き目。
見た目が少し安っぽいかと思ったが、この大きなダイヤルが意外と使いやすい。
特に冬用グローブをしたままの操作感はむしろ良い。

さらにこのサイズ調整ダイヤルは上下に大きく可動するのがポイント。
かなり下方まで動かすことが出来るため、束ねた髪を通すことが可能。
髪の長いサイクリストにとっては嬉しい機能ではないだろうか。

それ以外にも細かい部分まで作りこまれていると感心したのが、アイウェアのテンプルが調整システム部分に干渉しないデザインになっているということ。少し深めなヘルメットにありがちなアイウェアとの干渉問題は地味にストレスとなるため、こういった作りはうれしい。

また後方には大きな反射板があり、通勤・通学など夕方から夜間使用するような場面でも安心だ。

さらにKASK社の安全基準であるWG11に適合、また安全認証基準のCE EN 1078もクリアするなど安全性に関しては申し分なく、JCF認証も受けているので国内レースやイベントでの使用も問題ない。

 

一つだけ改善点があるとすれば、アイウェアを差し込む位置にベンチレーションが無いということだろうか。
特にロードバイクに乗られている方は外したアイウェアをヘルメットに差し込むケースが多いと思うが、残念ながらこのSINTESIはテンプルを差し込む位置にベンチレーション穴がないのである。

特筆すべきはデザイン性の高さ

正直ここまで機能面が良くて15,400円なら、その時点で「買い」ではあるが、このSINTESIがおすすめな一番の理由はやはり「デザイン」である。

正面から見たベンチレーションの配置は、ハイエンドモデルであるELEMENTOを彷彿とさせる。
ここ10数年、長らく主流だった流線形のようなスポーティなデザインではなく、やや丸みを帯びた曲線美は自動車をはじめとした昨今のプロダクトデザインを踏襲している。正常進化とも言えるが、こういったデザインをしっかりとエントリーモデルで表現しているところにブランドとしてのポリシーのようなものを感じる。

左:PROTONE ICON 右:SINTESI

後姿はKASKのアイデンティティと言える。
ぱっと見「似てる」と思う人が多いのではないか。
よく見ると全く違うデザインなのだが、どうみても「KASKの後ろ姿」なのである。

前から見ても後ろから見ても、手を抜いていないこのデザインの良さを是非実物でご覧になっていただきたい。

繰り返しにはなるが、エントリーモデルと言えど、このようなデザイン性の高さやブランドの良さをしっかりと表現しながら製品化しているのがKASKの良さであり、このSINTESIが「買い」な理由なのだ。

 

とはいえ最後は必ず試着をしていただきたい。
なぜなら頭の形は千差万別だから。

長時間被ることもあるのでストレスが無いことが第一条件です。
是非店頭でも試着をしてみてください。皆さまのご来店お待ちしております。